価格改定の落とし穴!マスタを変えても『過去の売上額』を守るデータ作成術
2026.08.24
「商品価格を改定したら、過去の売上データまで書き換わってしまった…」
そんなトラブルを避けるためには、マスタデータと販売実績データの関係を正しく設計することが重要です。
今回は「参照フィールド」と「参照データコピー」の違いを理解しながら、価格改定後も過去の売上額を正しく守るためのデータ設計の方法を解説します。
「参照フィールド」「参照データコピー」とは
同じフィールドでも、設定により以下のような使い分けができます。
参照フィールドマスタが変わったら関連データも変更が適用される
参照データコピーマスタが変わっても登録時のデータが残る
ショートケーキの売上データを例に見てみましょう。テーブルは、以下のような構成をしています。
マスタの販売価格を550円から770円に変更すると・・・
ポイント
結論:販売実績など、変えたくない情報には、参照データコピーを使用しましょう
はじめに
参照型を利用するには、先にリレーションで関連付けるテーブルを指定する必要があります。
これから説明する手順では、「商品名」フィールドを、リレーション型にして、商品マスタと紐づけています。
参照データコピー設定方法
その瞬間を記録する「参照データコピー」
•過去の販売価格
•当時の消費税率
•見積作成時の単価
など
「販売時点での価格を残したい」「マスタ変更に左右されない履歴を残したい」時には参照データコピーが最適です。
1販売実績テーブルの右上から「管理」→「フィールドの設定」→「追加」を選択します。
2任意のフィールド名を設定し、フィールドの設定[基本設定]でデータ型を「数値」にします。
3[入力フォーム]タブをクリックし、「データコピー:関連づけられたテーブルの値」を選択します。
4あらかじめ設定されているリレーションを上のプルダウンから選択し、初期値として取り込むフィールドを下のプルダウンから選択します。
5「保存する」をクリックしたら設定は完了です!
参照フィールド設定方法
常に最新の情報にする「参照フィールド」
•取引先の会社名や住所、電話番号
•商品名の表記変更
など
「いつでも参照マスタ情報を表示したい」「一か所更新するだけで関連データも最新にしたい」時には、参照フィールドが最適です。
1販売実績テーブルの右上から「管理」→「フィールドの設定」→「追加」を選択します
2フィールドの設定[基本設定]でデータ型を「参照」にします。
3参照先テーブルと表示するフィールドを選択する(プルダウン)
4「保存する」をクリックしたら設定完了です!
動作確認してみよう
設定したフィールドで正しく表示できるか確認してみましょう。
1販売実績テーブルで、「追加」を選択します。
2商品選択画面の虫眼鏡マークを選択。右側から商品を選択し、保存します。
3商品マスタテーブルで、選択した商品の価格を変更し、販売実績テーブルを確認します。
以下の形になっていれば成功です!
参照データコピー値段が変わらない
参照フィールドマスタの変更に合わせて価格が変わっている
【よくある落とし穴】参照データコピー設定したが、既に作成済みレコードの価格が表示されない!
作成済みの販売実績レコードに対して、後から参照データコピーフィールドや、設定を追加すると、自動で反映されません。エクスポート、インポートを用いることで一気に変更を加えることができます。
操作手順については、次回の記事でご紹介する予定です。
急ぎ手順のご確認したい方は、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
お問い合わせフォーム
まとめ
最後に改めて2つの機能について確認してみましょう。
これらを適切に使い分けることでミスを防ぎ、もっと便利に簡単にデータ管理をすることができます。
| 参照フィールド | 参照データコピー | |
|---|---|---|
| 向いている用途 |
・顧客情報 (住所、電話番号) ・担当者の部署移動 ・商品名の表記変更 |
・過去の販売価格 ・契約金額 ・注文内容 ・注文時の商品単価 |
| 設定方法 | 参照型フィールドを作成し、参照先を指定する | フィールド設定の「入力フォーム」タブから「関連付けられたテーブルの値」にチェック |
| データの保持方法 | マスタデータを参照する | 登録時の値をコピーして保存する(設定した後に、コピーされた値を手動で変更できる) |
| 常に最新の情報を表示したい | 〇 | △ |
| 販売時点・登録時点の情報をそのまま残したい | △ | 〇 |
| マスタ変更時に過去データも更新したい | 〇 | × |
| マスタ変更時に過去データを更新したくない | × | 〇 |
ユーザからのQ&A
Q販売管理以外でも参照データコピーは活用できますか?
例えば、
・見積作成時の単価保存
・契約締結時の契約条件保存
・従業員評価時の所属部署保存
・申請時の役職情報保存
・イベント申込時の参加費保存
など、「その時点の事実を残したい」場面で活躍します。
Q参照データコピーはテキスト型でも使えますか?
今回は、価格変更を例に挙げたので「数値」型を選びましたが、データ作成時の注文内容、条件保存、部署などを残しておきたい場合には、「数値」型ではなく「1行テキスト」型または「テキスト」型も使えます。
Qリレーション(テーブル連携)を設定する際、どちらのテーブルにフィールドを作ればいいのか分からなくなります。良い覚え方はありませんか?
FlexCRMをはじめとするCRMシステムは、1つの「親データ(マスタ)」に対して、たくさんの「子データ(履歴や業務)」が紐づく「1対多(いったいた)」の構造が基本です。
もし迷ってしまったときは、以下の「主役と脇役のルール」で、脇役側で作業すると覚えるのがおすすめです。
• 主役(マスタ): 顧客管理や商品マスタなど、1つにまとめたい基本情報
• 脇役(データが必要な側): 設置履歴、日報、案件管理、見積書など、何度も増える業務データ











